2017年07月21日
今週の注目疾患 平成29年・28週(7月10日~7月16日)
【手足口病】
手足口病は主に乳幼児を中心として夏季に流行するウイルス性感染症であり、今夏は全国的に流行を認めている。
千葉県内の定点医療機関当たりの報告数は第 28 週に定点当たり 4.00 人となり、2013 年や 2015 年の過去の流行時と同様に、報告は急増している(図 1)。
保健所別でも、県内の 16 保健所(千葉市、船橋市、柏市含む)の全てで、前週よりも報告が増加しており、千葉市保健所(7.61 人)、習志野保健所(6.90 人)、印旛保健所(6.31 人)が報告の多い上位 3 保健所となっている(図 2)。
保健所単位では、第 28 週に新たに習志野保健所と印旛保健所で警報開始基準値(定点当たり 5.00 人/週)を上回った。
全国では現在までの検出ウイルスはコクサッキーウイルス A6(CA6)が主となっており、CA6の特徴として、水疱が大きいことや発症後数週間後に爪の脱落が起こることなどが過去の流行時に報告されている。
手足口病の感染経路は飛沫感染、接触感染、糞口感染であり、また回復後のウイルス排泄や、感染しても無症状のままウイルス排泄している場合もある。
予防策として、手指衛生の励行と排泄物の適切な処理、また水疱内容にはウイルスが含まれているので患者との濃厚接触を避け、遊具を別にするといったことなどが挙げられる。
【千葉県感染症情報センターより参照】
(平成29年7月19日更新)