2022年 第 17 週 ~日本紅斑熱、RS ウイルス感染症~

2022年05月06日

  2022年 第 17 週(2022/4/25~2022/5/1)

【今週の注目疾患】
≪日本紅斑熱≫
 日本紅斑熱について、2022 年に県内医療機関からの報告は現時点でないが、全国では第 1 週から第 15 週までの報告分で主に西日本地域の都道府県から計 10 例の報告があった。
県内では近年報告数が増加傾向にあり、2021 年は計 17 例と過去 10 年間で最多の報告があった。
診断月別では例年 6 月以降に報告数が増加し、秋頃(11 月)まで報告がみられるが、過去には 4 月、5 月の報告もあることから、農作業やレジャーで野山に立ち入る際は注意が必要である。
 2012 年から 2021 年までに県内医療機関から 85 例(うち 1 例死亡)の報告があった。
性別では女性 44 例(52%)、男性 41 例(48%)であった。
年代別では、60 代が 29 例(34%)と最も多く、次いで 70 代が 24 例(28%)、80 代が 20 例(24%)であり、60 代以上が全体の 9 割以上を占めていた。

 日本紅斑熱は紅斑熱群リケッチアの一種 Rickettsia japonica を起因病原体とし、病原体を持つマダニに刺咬されることにより感染する。
マダニの生息場所は山林、裏庭、あぜ道、畑等の草の上で、通常は野生動物に寄生して吸血するが、ヒトへの嗜好性が強く、生息場所にヒトが侵入することによりヒトが吸血される。
臨床症状は頭痛、発熱、倦怠感を伴って発症する。
潜伏期間は2~8 日で、発熱、発疹、刺し口が主要三徴候である。
発疹は体幹部より四肢末端部に比較的強く出現する。
治療には本症を早期に疑い、適切な抗菌薬を投与することが極めて重要である1)。
 本症の予防方法は、マダニに刺咬されないことである。
農作業や山林作業、レジャーなどで山林や草むらなどマダニの生息場所に立ち入る場合には、①半ズボンやサンダル履きなどの軽装は避け、長袖長ズボンなど肌の露出が少ない服装にする、②忌避剤(防虫スプレー)を使用する、③地面に直接座らずに敷物を使用する、④帰宅をしたらすぐに着替え、洗濯する、⑤帰宅後はすぐに入浴し、体にダニが付いていないか確認する、などの対策をとることが重要となる。
 また、刺咬された場合には、無理に引き抜くとマダニの一部が皮膚に残ってしまうことがあるので、医療機関を受診して除去してもらうことが推奨される2)。

■参考
1)国立感染症研究所:日本紅斑熱とは
>>詳細はこちら
2)千葉県衛生研究所:マダニ被害に遭わないために!
>>詳細はこちら

≪RS ウイルス感染症≫
RS ウイルス感染症について、2022 年第 17 週に県内定点医療機関から 3 例報告があり、定点当たり報告数は 0.00 人から 0.03 人に増加した。
当該疾患は県内では例年夏から秋頃にかけて流行が見られていたが、昨年は第 20 週頃(5 月下旬頃)から急激に患者報告数が増加し、過去最多の流行を記録した。
今年度は全国的にまだ流行は見られておらず、本県においても患者報告数はわずかであるが、今後の発生動向は十分注視していく必要がある。

【千葉県感染症情報センターより参照】
(令和4(2022)年5月6日更新)

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